税理士の仕事は激務?

税理士の繁忙期

一般的に税理士の仕事は激務だというイメージがありますが、一年中忙しいというわけではありません。税理士の忙しさには波があるので、顧客の少ない時期や申告作業のない時期は、比較的ゆっくりした生活を送ることができます。

税理士の仕事が一番忙しくなるのは、確定申告の時期です。

確定申告とは、1月1日から12月31日までの1年間の所得税の金額を計算して納付することです。確定申告の期間は毎年2月16日~3月15日までと決まっているため、この時期は個人事業主やフリーランスからの依頼が税理士のもとに殺到することになります。

1ヶ月間のうちに確定申告の手続きをすべて終わらせないといけないため、タイムスケジュールはかなりハードになるでしょう。しかも、通常業務と同時進行していかなければならないため、他の時期とは比べものにならないほど多忙を極めます。

確定申告の期間中は、平日だけでなく土日も仕事に追われるので、プライベートの時間を確保するのは難しくなります。終電の時間に間に合わないことも多く、場合によってはホテルに宿泊することもあるので、かなりの覚悟が必要です。

確定申告の時期が過ぎても、企業の決算月が3月にやってくるため、毎年5月頃までは忙しい状態が続きます。

年末調整が行われる11月〜12月も、税理士にとって忙しい時期となります。

年末調整とは、企業が社員の1年間の所得税を計算して調整することです。給与所得者は所得税額が毎月天引きされていますが、本来納税すべき金額と天引きした額の合計にズレが生じる場合があるため、この年末調整が必要になります。

大企業であれば担当者が精算手続きを行いますが、そうでない会社は外部に依頼して手続きを済ませようとするため、税理士の仕事が増加します。この時期はクライアントの企業から年末調整の依頼が続々と舞い込んでくるため、翌年1月まで忙しい生活を送らなくてはなりません。

確定申告や年末調整は毎年時期が定められているため、仕事を分散することができず、どうしても激務になりがちです。この時期は体力をかなり消耗するため、体調管理に気をつける必要があります。

税理士の閑散期

税理士の仕事がひと段落するのは、毎年6月〜11月の時期です。この時期は閑散期とも言われ、サラリーマンと同じように定時出所・定時退所することが可能です。プライベートと仕事を両立させやすい時期なので、充実した日々を送ることができるでしょう。

税理士の仕事は、繁忙期と閑散期が約半年ずつ分かれるため、タイムスケジュールも時期によって異なります。閑散期であれば、平日の帰宅時間が予想しやすく、週末は休日を取ることも可能ですが、繁忙期は休日出勤が多くなるので、プライベートの時間を過ごすのが難しくなります。

繁忙期は仕事の量がぐっと増えるため、朝から晩まで仕事に追われる日々が続きます。残業や休日出勤といった時間外労働が当たり前になってくるので、仕事以外のことに手が回らなくなることもあるでしょう。家事などが疎かになることもあるので、家族に相談して協力してもらう必要があります。

税理士は繁忙期と閑散期で忙しさの度合いがガラリと変わるので、メリハリのある働き方をしなければなりません。閑散期でも、税理士の勤務時間は取引先や顧客などクライアントに合わせることになるため、一般的なサラリーマンの就業時間とは異なります。毎日時間管理をしっかり行わないと、仕事漬けの日々となってしまうので注意が必要です。

転職するときは激務の税理士事務所を選ばないようにしよう

税理士の仕事に閑散期があると言っても、事務所によっては年中忙しいところもあるので、これから就職したり転職する際は注意しなければなりません。

税理士法人は主に、零細事務所・中堅事務所・専門特化事務所・大手事務所の4つの規模に分けることができますが、この中で最も忙しいのが専門特化事務所と大手事務所です。

この2つの事務所は時期に関係なく、一年を通して忙しくなります。責任が大きく、常に勉強が求められるので、残業時間も多くなりがちです。零細事務所と中堅事務所は、繁忙期は夜遅くまで仕事に追われますが、閑散期は定時に退社することが可能です。

それぞれの事務所の特徴を事前に理解していないと、就職してから後悔することもあるので注意しましょう。繁忙期のイメージをしっかり持って入社すれば、ギャップに苦しまなくてすみます。

税理士の仕事が激務な理由

税理士の仕事が激務になる原因は、業務の重複にあります。

確定申告や年末調整、法人の申告や単発での業務が一時期に重なることは珍しくないため、どうしても多忙になりがちです。

税務署に提出する書類の作成や税務代理、税務相談などは税理士の資格を持つ人だけしか扱うことができないため、いくら忙しくても資格のない人に仕事を任せることができません。毎年年末から春にかけて、税理士の独占業務が多く発生するため、どうしても激務になってしまいます。

担当する顧客の状況によって忙しさの度合いが左右されることもありますが、少なくとも12月~5月までは激務を避けることができません。他の職業に比べて税理士は労働時間が長く、繁忙期の長い忙しい職種だと言えるでしょう。

この状況を改善するには、業務の重複を避ける努力をするしかありません。

法人の締日を都合のいい月に変更したり、忙しい月の新規顧客を断るなどして、仕事の調整を行いましょう。来るもの拒まずという態度で仕事をどんどん増やしてしまうと、激務で身体を壊してしまう可能性もあるので注意が必要です。激務の日々を解消したいのであれば、一度立ち止まって、仕事の整理をする必要があります。

税理士の仕事が忙しいと言っても、繁忙期と閑散期の予測がつきやすいため、スケジュールを立てやすいメリットもあります。

閑散期を利用して税理士の勉強を計画的に進めることができるので、自身のキャリアアップを図ることができます。閑散期の夏はお盆休みを過ごすこともできるので、旅行に出かけることも可能です。

受け身の姿勢で働いていると、仕事に毎日追われるだけになってしまいますが、主体的にメリハリのある働き方をすれば、充実した生活を送ることができるでしょう。

閑散期をどう過ごすかによって、税理士としての働き方や忙しさに差が出てくるので注意が必要です。

年末年始の大掃除を閑散期に済ませておけば、お正月をゆっくり迎えることができます。確定申告に向けて閑散期のうちに資料をもらっておくと、繁忙期にスムーズに仕事をこなせるようになるでしょう。閑散期だからといってダラダラ過ごすのではなく、繁忙期の仕事を少しでも前倒ししておくと、激務をある程度解消することができます。

繁忙期は目の前の仕事をこなすだけで精一杯になりがちなので、閑散期を利用して新しい物事に取り組んでみるといいでしょう。顧客向けの新しいサービスを企画するなど、一人一人が常に新しいことに取り組んでいけば、顧客に満足のいくサービスを提供できるとともに、事務所の活性化にもつながります。

結局のところ、税理士の仕事が忙しいかどうかは、本人の努力次第とも言えます。

与えられた仕事だけこなしているようでは、忙しさに追われて、税理士の仕事にやりがいを持つことができなくなってしまいます。自分の仕事に誇りを持つためには、今後の仕事を予測して主体的に取り組むことが大切です。閑散期をうまく利用できるかどうかが、重要なポイントになるでしょう。

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